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不動産投資が相続税対策に有効な理由【総まとめ】

遺産相続2020.04.28

一棟マンションを相続した人のなかには、「なぜ被相続人が現金でなく不動産を残したか」を理解できない人もいるのではないでしょうか。たしかに、現金のほうがさまざまな用途に使いやすいので便利です。しかし、わざわざ不動産を残したのには理由があります。それは「不動産投資は相続税の節税につながるから」です。この記事では不動産投資が相続税対策として有効な理由とその注意点について述べていきます。

不動産投資が相続税対策に有効な理由1:借入金で資産を相殺できるから

プラスの資産からマイナスの資産を差し引ける

不動産投資が相続税対策として有効なのは、「プラスの資産からマイナスの資産を差し引けるから」です。相続税の計算方法は、「課税価格の合計額 - 基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)」となっています。一見すると資産が多ければ多いほど、課税額も増えると考えがちですが、実はそうではありません。「課税価格の合計額」の算出にあたっては「相続または遺贈により取得した財産の価格」から「債務及び葬式費用の額」などを差し引くことが可能です。たとえば、1億円の資産を持っている人が1億円の負債を抱えて亡くなった場合には、課税価格はゼロ円となり、相続税の課税対象にはなりません。

ポイントは手元に現金を残せる点

不動産投資は手元によほど潤沢な現金がある場合を除いて、不動産投資ローンを借りて購入するケースがほとんどです。つまり、不動産投資をすることで手元に現金を残したまま負債を抱え、結果的に相続税の節税にもつながるということです。ここでのポイントは「手元に現金を残せる点」だといえます。なぜ、手持ちの現金が多いほうがよいかというと、相続税の納税は基本的に現金納付だからです。たとえば、資産が5億円あっても負債がなく、現預金が1000万円しかない場合、手持ちのお金だけでは相続税が納付できない可能性が高いでしょう。その場合、物納や延納が選択肢になりますが、どちらも認められるためのハードルはかなり高いです。

物納・延納のデメリット

また、物納の場合、先祖代々引き継いできた土地や建物といった不動産を手放さなければいけないケースもあるでしょう。延納の場合は現金納付となりますが、未払い部分には利子が課されるので、支払総額が多くなってしまう点はデメリットです。いずれにしても、相続税が発生する場合には、手元にできるだけ現金を残しておき、現金納付をするための納税資金を確保しておくことが重要だといえます。不動産投資を借入で実行することにより、課税価格を減少させて相続税の節税につながるだけでなく、手元の現金を確保しておくメリットもあるのです。

不動産投資が相続税対策に有効な理由2:相続時に不動産の評価額は減少するから

現金よりも不動産の方が相続税の計算において有利な傾向

不動産は現金に比べると、相続税の課税評価額は低くなるケースが多いです。なぜかというと、そもそも現金と不動産の評価額の計算方法が異なるからです。現金の場合、1億円を持っていたら、相続税の課税評価額はそのまま1億円になります。しかし、建物の場合は、固定資産税評価額に準ずるので、平均的な建築費の50~60%程度で評価されるのが一般的です。たとえば、2億円のマンションを購入した場合、建物部分の価値は市場価格では2億円ですが、相続税評価額では1億円程度で評価されます。そのため、現金をそのまま持っておくよりも不動産の購入にあてたほうが、相続税の計算においては有利になる可能性が高いです。

賃貸用の建物なら、さらに相続税評価額を下げて計算可能

また、賃貸用の建物については「借地借家法」により、さらに相続税評価額を下げて計算することが認められています。相続にあたって相続人は賃貸人の権利を守らなければいけないため不利益を被る可能性がありますが、その損失の補填として認められている計算方法です。借地借家法では、相続物件の価値から30%を割り引いて計算できるとされています。たとえば2億円のマンションは前述の固定資産税評価額による計算方法と合わせて「2億円×50%×70%=7000万円」まで、相続税評価額を引き下げられるということです。

土地の相続税評価額

相続税評価額を減少させるための計算方法は、建物だけでなく土地にもあります。土地の相続税評価額は、一般に通行が可能な道路に面している土地に適用される「路線価方式」と、道路に面していない山林などに適用される「倍率方式」の2つです。それぞれに計算式は異なりますが、いずれにしても賃貸用不動産が立っている土地は「貸家建付地」と呼ばれ、相続税評価額を下げる計算式を用いることが認められています。貸家建付地の特徴は、地域によって減額できる割合が異なる点です。減額できる割合を「借地権割合」と呼び、30~90%の範囲で決まっています。

貸家建付地の場合における土地の相続税評価額

貸家建付地の場合における土地の相続税評価額を算出する計算式は「土地の相続税評価額(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」です。賃貸割合は相続した物件を貸し出している割合のことで、たとえば10部屋あるうちの9部屋を賃貸用にしている場合は90%になります。仮に借地権割合70%、借家権割合30%、賃貸割合100%の2億円の土地を相続した場合の相続税評価額は、「2億円×(1-70%×30%×100%)=1億5800万円」という計算です。相続においては土地と建物の両方で評価額の減額につながる計算方法が適用されるということは覚えておきましょう。

不動産投資が相続税対策に有効な理由3:特例を活用できるから

相続にあたっての優遇措置

相続にあたっては居住者や相続人の不利益にならないように、いくつかの優遇措置が定められています。そのなかでも、不動産投資に関係する特例として挙げられるのが「小規模宅地の特例」です。小規模宅地の特例とは、一定の免責未満までは相続した土地評価額の減額を認めるという特例で、物件の用途などによって減額割合や限度免責が決まっています。基本的には被相続人が住んでいた宅地に適用されますが、賃貸用物件にも適用される可能性があるのが特徴です。

賃貸用不動産の場合の特例措置

賃貸用不動産の場合、「貸付事業用宅地」に該当し、「限度面積は200平米まで」「減額割合は50%」が適用されます。たとえば、150平米の土地に評価額2億円の賃貸用マンションが建っている場合は「2億円-(2億円×50%)=1億円」となります。また、限度面積を超えた場合であっても、別の計算式を用いることで小規模宅地の特例の適用を受けることは可能です。限度面積を超えている場合の計算式は「宅地の評価額-(宅地の評価額×減額割合)×(限度面積÷実際の面積)」になります。つまり、前述のケースで500平米だった場合は、「2億円-(2億円×50%)×(200平米÷500平米)=1億6000万円」となるわけです。

不動産投資で相続税対策をする際の注意点

不動産投資による相続税対策のデメリット

不動産投資による相続税対策は効果的ですが、デメリットがまったくないわけではありません。まず、気を付けなければいけないのは「空室リスク」です。いくら不動産投資によって相続税を節税できても空室が続いてしまうと、家賃収入が得られず相続した人が苦労します。結果的に相続税の節税部分よりも、経営難による赤字のほうが大きくなってしまっては本末転倒です。いわゆる「負動産」と呼ばれないためにも、投資する物件は「収支が黒字になるか」をしっかりと検討しましょう。

不動産の市場価格が減少するリスク

また、不動産はさまざまな計算方法によって相続税評価額を減額させられますが、実際の市場価格が減少するリスクについても考えておかなければいけません。自然災害や新しい公共交通機関の開通などによって人の流れが変わり、購入した不動産の存在するエリアの人気がなくなる可能性も考えられます。立地条件を考慮するときに、洪水や土砂災害などの自然災害リスクや将来的な人口の増減といった部分まで考えることが重要です。相続税対策による節税部分だけに注目するのではなく、事業収支や不動産価格の増減まで加味してトータルでメリットがあるかどうかを考えましょう。

不動産投資は相続税対策に有効な方法のひとつ!自分の相続に備えるためにも理解しておこう

不動産投資をすることで現金で持っているよりも評価額が減少し、結果的に相続税の節税につながるケースがあります。計算によってはかなりお得になる場合もあるので、相続税対策としてはかなり有効な方法のひとつです。自分の相続が発生するときのためにも、不動産投資が相続税対策に有効な理由と注意点を理解して経営に取り組んでいきましょう。

不動産の相続にお悩みの方へ

不動産相続の全知識!流れや手続き、費用、必要書類、相続税、もめないためのチェックポイントとは!」の記事では、不動産を相続する際の様々な手続きについて解説しております。合わせてご参照下さい。

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